のほほん村通信

のほほん村のあみぐるみと、村長RISAKUの二胡、菜園、モノづくり。
Posted by RISAKU   2 comments

ピカソと鬼と鰹とおんちゃん

 そしてまた別の日、「海を見て鰹が食べたい」というリクエストに、「ほんなら(そしたら)!」と母が連れていってくれたのが高知県西部の漁師町・中土佐町久礼である。

 到着後、まずは美術好きの母おすすめの中土佐町立美術館へ。土蔵づくりのこぢんまりとした館内に、棟方志功、藤田嗣治、東郷青児、はてはピカソやブラックまで、そうそうたる画家の作品、しかも美術の教科書に出てきたような代表作が展示されていて、正直驚いた。

 しかも、その展示方法が東京の大手美術館にありがちな「大作家先生の作品でござい。控えおろう」的な威圧感がまったくなく、民家の応接間さながらに手を伸ばせば届く距離に掛かっており(触れてはいけないけれども)、観るほうはもちろん、作品までくつろいでいるかのようで、時間があればいつまでも座って眺めていたくなる美術館であった。

 でも、私がいちばん興味を引いたのは入り口のこの仔!

 一見猫のようだけど、実はこの左手にももう一匹鎮座してたので、狛犬としたものだろうか。誰がつくったのだろう、後でネットで調べられると思って、美術館員に聞かないでいたら、ちょっと検索しただけでは出てこない。とにかく、愛くるしい表情がたまらない。




 中土佐町役場前にも一対の石彫が。こちらは虎さんかな? 美術館前のと同じ作家の作品かもしれない。




 がおー! 迫力あるけど、どこかユーモラス。




 お昼は高台にある黒潮本陣の「黒潮工房」のオープンテラスにて海風を浴びつつ鰹のちまきをいただき、




 腹ごなしに本館のお風呂に入りに行く。海水露天風呂からは鬼伝説が残る双名島が一望できる。




 鬼伝説の内容は、"満天土佐「写真で見る双名島」"によればこんな感じ。

 荒れる海に悩まされていた久礼の村人を助けようと、鬼ヶ島の鬼が二つの大岩を金棒に刺して運んできます。これが大層重たく、やっとの思いで久礼に着いた鬼はその場に倒れ込みます。しかし一緒についてきた子鬼が溺れそうになり、鬼は最後の力を振り絞って子鬼を助け、自分は海の底に沈んでしまいました。助かった子鬼は親鬼を思って泣き続け、いつしか岩になったそうです。そして鬼が運んだ二つの大岩が防波堤 となって久礼の人々を救い、双名島と呼ばれるようになりました。


 島を見ていた母がさらっとこの話をしてくれたのだが、普段だったらありふれた昔話と聞き流すところ、このときは先の震災の津波被害とイメージが重なり、思わずこみあげるものがあった。ちなみにあのとき、高知でも須崎港で2メートルの津波が観測されている。
 

 さて、風呂から上がって休憩しようとしたら、ロビー脇にいけすを発見。

 伊勢エビ君、脱出なるか!?




 脚を何本かもがれて戦意喪失気味の輩も。




 隣のいけすではそんな彼らを尻目に魚が一匹、優雅に泳いでいた。母の話だと、伊勢エビは脱出したいのではなく、この魚を食べたがっているのだとか。言われてみれば仕切り網の目から脚を突き出しているエビも何匹かいた。




 さて、再び海へと下りて、さっき露天風呂から見た双名島まで行ってみる。




 近くから見た双名島。島の突端まで歩いていける。




 一見穏やかで波消しブロックなぞ要らなさそうだけれど、実際に堤防を歩くとなかなかどうして、打ち寄せる波はザッパーン、ザッパーン! とすごい迫力であった。





 観光の〆に今晩の食材を求めて久礼大正町市場へ。

 通りは観光客向けに整備されていて、レトロな看板が目を引くお店も。だが店内で一杯やっているおんちゃんは、ほとんど地元民っぽかった。




 漁師町の風情を取り入れたミニアーケード。




 カツオもデーンと転がりゆう。




 とぼけた表情がたまらないガシラ。




 母は父への土産に地ダコをお買い上げ。




「ちくと辛い!」でおなじみ、「漁師のラー油」を本場で発見。これが鰹入りでクセになる味なんである。ガッツポーズのおんちゃんがまたえい味出しちゅう。




 ついでに総菜屋で鰹の唐揚げと鰹の炊き込みご飯を自分たち用に購入した。店先に並んだ買い得品を物色していると、奥からおばちゃんが出てきて曰く、

「早う店閉めて帰りたいき、安うしちゅうがよ!」

──まるで「早く選べ」と言わんばかりのこのセリフには思わず噴き出した。愛想のなさも中国人の物売りにひけをとらないけど(※高知ではこういう接客に割と高確率で遭遇するが、決して悪意があるわけではなく、むしろ当人は気さくなつもりである場合が多い)、唐揚げも炊き込みご飯も絶品で、食べ物のことを滅多に褒めない母をして「また高速走らせて買いに行かにゃいかん」と言わしめるほどであった。

 アーケードの店と店の隙間に、彷徨ってみたい路地があった。あのおんちゃんも、きっと漁師。







Comment

びー ...
海がきれいです♪
高知に里帰りする友人には必ず鰹の生節を
注文してます。
ガシラにカツオ!美味しそう~~~~~
2011.06.17 22:32 | URL | #- [edit]
村長 ...
びーさん:
鰹の生節、私も好物ですよ~。
身びいきもありますが、高知の魚は安くて新鮮で美味しいです!
東京へ戻ったら食べられる魚がなくて困ります(^^;)
2011.06.18 16:01 | URL | #LbtWrqQ6 [edit]

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